コラム5・斎藤佑樹のフィーバー連日、ワイドショーでは「佑ちゃん」こと斎藤佑樹が取り上げられる。 このコラムはその報道に目を向ける。 朝テレビをつければ、 「佑ちゃん」 「ハンカチ王子」 の連発。もううんざりしている。 あくまで一高校生なのに、ここまで取り上げるのはどうかと思う。 しかも、その内容も「寒い」。 斎藤が甲子園で使っていたハンカチを製造していた会社の社長にインタビューしたり、 選抜チームの試合では試合の動向よりもハンカチを使ったかどうかにスポットが当てられる。 いつまでも「寒すぎる」ネタを続けるマスコミ。 最も酷いのは他選手へのおざなりな扱いである。 選抜チームの初戦、アメリカ東部選抜戦。 マスコミは、こんな流れで放送している。 1.斎藤、4回を8奪三振。無失点。ハンカチの出番はなし。 2.メジャーのスカウトもスピードガン片手に熱視線。 3.斎藤の好投に報いる打撃陣。 4.7回裏、田中将大が登板。三者連続三振。 5.そのまま好投でゲームセット。 おかしくはないか。スポーツニュースでもこのノリである。 まず、5,6回は誰が投げたのか。これが分からない (ちなみに、登板したのは八重山商工の金城長靖である)。 また、打撃陣もまるで「斎藤のために」点を獲っているかのような言い回し。 極めつけはメジャーのスカウトである。 「斎藤はいい投手だ」 あからさまにリップサービスが入っているのにそれを放送する。 斎藤を持ち上げる事にマスコミは余念がない。 斎藤(と田中)を除く他選手はどう思っているのか。 斎藤が嫌われることはないだろうが、少なくともいい思いはしていないだろう。 似たような例がある。 ボクシングの亀田興毅だ。 亀田が世間に知られ、勝ちを重ねている間、マスコミは斎藤の場合と同じように、亀田を持ち上げた。 まだ20歳にも満たない若者である。 しかし、例のタイトルマッチで一気に批判を浴びる事となる。 亀田に関して、こういった動きの種を蒔いているのは何を隠そうマスコミである。 結局、斎藤も亀田も今は対極のポジションでありながらマスコミに持ち上げられているというのは同じで、更に加えれば、今後斎藤が亀田のように悪者として祭り上げられてしまう可能性もあるのだ。 マスコミはスポーツをワイドショー化しないで欲しい。 斎藤と他の選手を同じように扱わなければいけない。 こういう右に習え的体質がマスコミにあるから斎藤は可哀相な事にマスコミに持ち上げられ、行動にも自由がなくなる。 もっと言えば、そういう体質の所為で有望な若い人間を潰しているのではないか。 そうも考えられる。 とにかく高校生なのだから、中立的な放送をしなければならない。 視聴者にも右に習え的体質がある訳ですが。 だからそういう報道に洗脳されやすい。こういう人も可哀相だと思う。 ジャンル別一覧
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